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令和2年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問19

総論第7章A 最重要

収益還元法に関する次のイからホまでの記述のうち、誤っているものをすべて掲げた組合せはどれか。

イ DCF法は、連続する複数の期間に発生する純収益及び復帰価格を予測しそれらを明示することから、収益価格を求める過程について説明性に優れたものであり、対象不動産が更地である場合においても、当該土地に最有効使用の賃貸用建物等の建築を想定することによりこの方法を適用することができる。

ロ 対象不動産の純収益は、一般に1年を単位として総収益から総費用を控除して求めるものとする。また、純収益は、永続的なものと非永続的なもの、償却前のものと償却後のもの等、総収益及び総費用の把握の仕方により異なるものであり、それぞれ収益価格を求める方法及び還元利回り又は割引率を求める方法とも密接な関連があることに留意する必要がある。

ハ 不動産の価格は、一般に当該不動産の収益性を反映して形成されるものであり、収益は、不動産の経済価値の本質を形成するものであるから、収益還元法は、文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場性を有しない不動産や自用の不動産以外のものには基本的にすべて適用すべきものである。

ニ 金融資産の利回りに不動産の個別性を加味して割引率を求める方法は、債券等の金融資産の利回りをもとに、対象不動産の投資対象としての危険性、非流動性、管理の困難性、資産としての安全性等の個別性を加味することにより割引率を求めるものであるが、比較の対象となる金融資産の利回りとしては、一般に10 年物国債の利回りが用いられる。

ホ 還元利回りは、直接還元法の収益価格及びDCF法の復帰価格の算定において、一期間の純収益から対象不動産の価格を直接求める際に使用される率であり、将来の収益に影響を与える要因の変動予測と予測に伴う不確実性を除くものである。

(1) イとロ
(2) イとニ
(3) ロとハ
(4) ハとホ
(5) ニとホ

正解と解説を見る

正解:(4)

解説

【正解 (4)】誤っているのはハ・ホです。 ハ ×:収益還元法は、文化財の指定を受けた建造物等の一般的に市場性を有しない不動産以外のものには基本的にすべて適用すべきものです。自用の不動産であっても賃貸を想定することにより適用されます。設問は自用の不動産を除いている点が誤りです。 ホ ×:還元利回りは、還元対象となる純収益の変動予測と予測に伴う不確実性を「含む」ものです。除くのではありません。なお、DCF法の割引率は各期の純収益を明示するため純収益の変動予測を含まず、不確実性のみを含む点と対比して整理してください。 イ ○:DCF法は収益価格を求める過程の説明性に優れ、対象不動産が更地である場合にも最有効使用の賃貸用建物等の建築を想定して適用できます。 ロ ○:純収益は一般に1年を単位として総収益から総費用を控除して求め、その把握の仕方は還元利回り又は割引率の求め方と整合していなければなりません。 ニ ○:金融資産の利回りに不動産の個別性を加味して割引率を求める方法では、一般に10年物国債の利回りが比較の対象とされます。

📖 関連するテキスト:21-1 直接還元法(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

最有効使用収益還元法直接還元法還元利回り収益価格DCF法復帰価格割引率純収益市場性

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出典:令和2年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。