令和5年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問26
各論第1章A 最重要
底地の鑑定評価に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。
(1) 底地の価格において、借地権設定者に帰属する経済的利益とは、通常、借地権の付着している宅地の実際支払賃料から諸経費等を控除した部分の賃貸借等の期間に対応する経済的利益及びその期間の満了等によって復帰する経済的利益の現在価値をいう。
(2) 将来において名義書替料、更新料、増改築承諾料等の一時金の授受が見込まれる場合には、当該一時金の経済的利益が借地権設定者に帰属する経済的利益を構成する場合がある。
(3) 底地の鑑定評価額は、実際支払賃料に基づく純収益等の現在価値の総和を求めることにより得た収益価格及び比準価格を関連づけて決定する。
(4) 底地を借地権者が買い取る場合における底地の鑑定評価に当たっては、当該宅地及び建物及びその敷地が同一所有者に帰属することによる市場性の回復等に即応する経済価値の増分が生ずることがあり、これを考慮した価格は正常価格ではない。
(5) 「借地期間満了時の建物等に関する契約内容」は定期借地権固有の勘案事項であり、底地の価格に影響することはない。
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正解:(5)
解説
【正解 (5)】底地の鑑定評価の出題です。
(1) ○:底地の価格に係る借地権設定者に帰属する経済的利益の定義のとおりです(基準各論第1章)。
(2) ○:将来見込まれる名義書替料、更新料、増改築承諾料等の一時金の経済的利益が、借地権設定者に帰属する経済的利益を構成する場合があります。
(3) ○:底地の鑑定評価額は、実際支払賃料に基づく純収益等の現在価値の総和を求めることにより得た収益価格及び比準価格を関連づけて決定するものとされています。
(4) ○:借地権者が底地を併合する場合には市場性の回復等に即応する経済価値の増分が生じ得るため、これを考慮した価格は限定価格であり、正常価格ではありません。
(5) ×:借地期間満了時の建物等に関する契約内容は、期間満了等により復帰する経済的利益に関わるため、定期借地権に限らず底地の価格に影響し得ます。「定期借地権固有の勘案事項」「影響することはない」とする点が誤りです。
【学習ポイント】底地の収益価格は「実際支払賃料」ベースである点が、貸家及びその敷地(実際実質賃料ベース)との対比で問われます。
📖 関連するテキスト:36-1 貸家及びその敷地の意義(鑑トレの会員ページ)