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令和5年 不動産鑑定士試験 短答式 鑑定理論 問37

各論第3章A 最重要

証券化対象不動産に係るDCF法の適用について、次のイからホまでの記述のうち、誤っているものはどれか。

イ DCF法の収益費用項目は、その定義の統一化が図られている。したがって、依頼者提示の収支関係資料において別の項目名が付されている場合、基準の定義に基づいた分類に変更することが考えられる。

ロ DCF法の適用において分析期間を設定する場合には、原価法の経済的残存耐用年数と整合を図る必要があり、経済的残存耐用年数が15年であれば、15年間の毎期の純収益を明示する必要がある。

ハ DCF法の復帰価格とは、保有期間の満了時点における対象不動産の価格をいい、保有期間の満了年における純収益を最終還元利回りにより還元して求める。保有期間満了時点において売却を想定する場合には、売却に要する費用を控除することが必要である。

ニ 鑑定評価報告書には、DCF法で査定した収益価格(直接還元法による検証を含む。)と原価法及び取引事例比較法等で求めた試算価格との関連について明確にしつつ、鑑定評価額を決定した理由について記載しなければならない。

ホ 鑑定評価報告書には、DCF法で活用する資料について、依頼者から入手した資料をそのまま活用する場合、依頼者から入手した資料に修正等を加える場合、自らが入手した資料を活用する場合のそれぞれの区分に応じて、その妥当性や判断の根拠を記載しなければならない。

(1) イとロ
(2) ロとハ
(3) ニとホ
(4) イとロとハ
(5) ハとニとホ

正解と解説を見る

正解:(2)

解説

【正解 (2)】証券化対象不動産に係るDCF法の出題で、誤りはロとハです。 イ ○:DCF法の収益費用項目は定義の統一化が図られており、依頼者提示の資料で別の項目名が付されている場合には、基準の定義に基づいた分類に変更することが考えられます。 ロ ×:DCF法の分析期間(純収益を明示する期間)について、原価法の経済的残存耐用年数と整合を図る必要があるとはされていません。分析期間は市場における典型的な投資家の投資期間等を踏まえて設定します。 ハ ×:復帰価格は、保有期間満了の「翌年」の純収益を最終還元利回りで還元して求めるのが原則です。「保有期間の満了年における純収益」を還元するとする点が誤りです。売却費用の控除に関する記述自体は妥当です。 ニ ○:DCF法で査定した収益価格と他の試算価格との関連を明確にしつつ、鑑定評価額を決定した理由の記載が必要です。 ホ ○:活用する資料について、入手経路や修正の有無の区分に応じて、その妥当性や判断の根拠を記載しなければなりません。 【学習ポイント】復帰価格は「n+1年目の純収益÷最終還元利回り」。「n年目」への差し替えは計算問題でも狙われる頻出のひっかけです。

📖 関連するテキスト:42-1 各論第3章の全体像と証券化対象不動産の意義(鑑トレの会員ページ)

この問題に出てくる用語

証券化対象不動産取引事例比較法最終還元利回り鑑定評価報告書直接還元法収益価格DCF法復帰価格原価法純収益

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出典:令和5年不動産鑑定士試験 短答式試験(国土交通省)を加工して作成。解説は鑑トレが作成。